朝倉ことみ

スターボード

しあわせ配達人・ユリ子

厳しい現実に悩む男達を相手に、時には家族の一員のように身の回りの世話をし、またある時はクライアントの性処理もいとわない、あらゆるサポートをする出張カウンセラー達がいる。それがNPO団体・きぼうの輪《しあわせ配達人》である。その中でもクライアントから天使のような存在と人気絶大なユリ子(朝倉ことみ)は、一年前まで平凡なOLをしていた。しかし妻子ある上司と不倫をしていて、上司の妻が第二子を妊娠したことをきっかけに友人の麻里(涼川絢音)に誘われこの仕事を始めるようになった。そんなユリ子が今日訪れたのは、妻に先立たれた後、娘にも家出され、塞ぎ込んでいる一人暮しの源五郎の家だったのだが…。
スターボード

義妹の乱れた喪服

居酒屋経営の箕島家では、入り婿のミツルが突然死してしまい四十九日の法要で疲れきった表情の妻・延子(星野あかり)が放心状態でいた。そこへ四十九日の翌日と勘違いした浮気相手の義経が訪ねてくる。5年前からミツルとセックスレスだった延子は欲望に負け、義経とひと時の快感を味わう。一方、簑島家・長男のナガオは喪服姿の妻・美和子(倖田李梨)に興奮し、四十九日の場にも関わらず美和子の体を触り出していた。しかし、そんなふしだらな兄姉たちを尻目に、次女の和歌子(朝倉ことみ)はミツルの遺骨をそっと盗み、不気味な笑みを浮かべていた。じつは和歌子は、密かにミツルに想いを寄せ恋焦がれていたのだった…。
スターボード

私みたいな女 愛欲姉妹

美月(朝倉ことみ)の背中には外科手術の痕と思しき大きく醜い傷痕がある。美月の両親は、結合双生児として生まれた兄と妹であり、成長した二人の体内に子供が宿ってしまう。そして結合された肉体の中で生を受けた美月もまた、結合双生児の姉妹だった。幸い、姉妹の結合部分は背中の一部のみで、共有する臓器もなかった為、分離手術ができた。そんな生い立ちを持つ美月はある病院で勤務していたが、院長の佐藤は、人工透析が必要な彼女の弱みに付け込み美月を愛人にしていた。しかし佐藤の妻・ミカヨ(涼川絢音)に不倫が発覚し、家に乗り込んできた。そして佐藤との関係を清算すると告げる美月に、ミカヨは指を詰めての謝罪を要求するのだが…
みづなれい

私みたいな女

トラック運転手の吉川(川瀬陽太)は、社長の勧めでユリ子(朝倉ことみ)という女と結婚した。幸せな新婚生活の吉川だったが、じつはユリ子が社長の愛人で今なお関係が続いている事を知る。ある日、関係修復にと訪れた映画館で、妻のユリ子が通り魔に殺される。失意の中、ヤクザの高橋から弥生(みづなれい)を紹介された吉川は、彼女がユリ子の姿を重なることで落ち着きを取り戻していく。そしてそれ以降、自分に関わる女が皆ユリ子の姿に映るようになるのだった。しかし、弥生は吉川の前からある日突然姿を消してしまう。その後、傷害事件を起こし服役した吉川は、出所後、高橋から産廃業者の社長を紹介されるが、社長の妻・美月(涼川絢音)がやはりユリ子の姿にダブり…。
スターボード

静寂に抱かれる女

幼い一人娘を交通事故で亡くしたユリ子(朝倉ことみ)は、ショックで口が利けなくなり、夫と離婚して地方都市の小さな弁当屋でパート勤めをしていた。店主の佐藤には妻の和子(ほたる)がいたが、彼女は重度のアルコール依存症で一日中酒に溺れていた。和子のアル中と奔放さが原因で夫婦仲は冷え切り、娘の杏子(初芽里奈)もそんな両親とは一切口を利かなかった。毎日必ずシャケ弁を二つ買って行く客の山本は、暗い影を宿す無精髭の男で指名手配ポスターの犯人に似ていた。ある日ユリ子はそんな山本が気になり彼を尾行すると、たどり着いた空き地にトラックが停めてあり、中にいるマキ(真木今日子)という女に売春をさせていたのだが…。
スターボード

よみがえりの島

沖縄。吉岡(川瀬陽太)は妻・ミチル(朝倉ことみ)の念願であったゲストハウスの開店準備に追われていた。新婚旅行以来4年の月日が流れていた。5年前。売れない作家・吉岡は官能小説で食いつなぎながら、カルチャースクールのバイトで実践小説講座の講師をしていた。ミチルは、吉岡が教えていたスクールの生徒であり、彼の熱烈なファンであった。やがてミチルは小説家の夢を諦め、妻として吉岡を支える道を選ぶ。しかし数年後、夫婦生活は冷え、吉岡は、当時スナックのママ・マキ(真木今日子)と関係し、ミチルとは違う肉感的な魅力に溺れていた。だがマキから奥さんの所に帰るように言われ、しかたなく家に戻った吉岡をミチルは優しく迎えた。ミチルの愛を痛感した吉岡は改心し執筆に没頭。新婚時代のムードが戻り、生活は一変するのだが…。