並木塔子

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愛執の指輪 幼なじみとの契り

海辺の町に住む櫂人と未帆は互いの家を行き来し、親同士も仲を認める幼なじみ。缶詰工場で働く櫂人は将来を見込まれ、研修を受けるために東京へ行くことになる。別れの朝二人は海辺で将来を語りあい、毎日の電話などを約束する。しかし慣れぬ営業の仕事や人間関係に悩みだす櫂人。未帆も父の病が発覚し、看護と介護で疲弊し、毎日の電話も途切れがちになっていく。そんな中、櫂人は上司の不倫を目撃したことから横領の濡れ衣を着せられ…。
あけみみう

たわわなときめき

映画監督のカレン(あけみみう)は、幼なじみである有名映画監督の須藤から、メキシコでの映画撮影に誘われる。突然のことに驚き喜びながらも、どこか違和感を覚え言葉を濁すカレン。彼女から自由に生きることを教えられた親友の綾(松本菜奈実)は、いつもと違って歯切れの悪い彼女の様子が気に入らない。やがて、カレンがメキシコへ旅立つ日が迫り…。
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不倫小説 潮騒に抱かれて

結婚10年の記念旅行で思い出深い海辺の町を訪れた人妻の恵深(辰巳ゆい)。夫の洋介は急死した同僚・柊子(加藤ツバキ)の告別式のために遅れてくることになっていたが、洋介に秘めた恋心を抱いたままこの世を去った柊子と社員旅行でこの地を訪れた昔を恵深は思い出していた。そんな時に偶然高校時代の同級生だった梢枝(並木塔子)に出会い、懐かしさからお茶に誘う。梢枝との待ち合わせ場所で恵深は自称小説家の芹澤と知り合うのだが…
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やさしい男 女淫(にょいん)霊(れい)いわく憑き物件

不動産屋の江口は郊外の一戸建て物件を男性客に紹介するが、その男は家の中でこつ然と姿を消してしまう。実は江口が案内した家は、過去に住人一家が不幸に見舞われた、いわくつきの事故物件だったのだ。そんなある日、江口が帰宅すると妻の灯里(並木塔子)が短い言葉を手紙に残し、突然姿を消した。その後仕事も辞め失意のどん底にいた江口だが、再就職先の工場で寮婦をしている藤子(星川凛々花)という美女と出会うのだが…。
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おっさんとわたし カラミ逢うヒモ

喫茶店で別れ話を終えたばかりのミユキ(佐倉絆)に、「おじさん、お金ないんだ」と話しかけてきた中年男の三沢。突然のことに戸惑いながらも、自らを“ヒモ”と言い切る彼の不思議な魅力にミユキは惹かれていく。その後三沢と暮らし始めたミユキは三沢を食わせるために会社を辞め、三沢の知り合いが経営する風俗店で働くことになるが、プレイルームでの研修の相手は、三沢と喫茶店で一緒にいた女、灯里(並木塔子)だった。
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恋の豚

食べることが大好きでお人良しなマリエは借金返済にいそしむ風俗嬢。仕事帰りにピンチを救ってもらったカズに一目惚れする。ぶっきらぼうだが憎めないカズを自分のアパートに連れて行き、その夜から同棲を始めた。自らをOLと偽っていたマリエはある日、指名客にプロポーズされたと口走ってしまう。翌朝になるとカズは姿を消して戻ってこない。失意の日からしばらく経って、マリエは送迎車の窓から偶然にカズの歩いている姿を見つけた。再会した二人は成り行きでカズの家にたどり着くが、玄関には謎めいたスレンダーな美女が現れて…。
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野良猫とパパ活

その昔、処女作にしてベストセラーを世に出した小説家の文明(奈良坂篤)は、何不自由ない暮らしを送るも二作目が書けぬまま還暦を目前にしていた。ある日、ふとした気まぐれから編集者の高橋と立ち寄ったバーで、夜の街におよそ似つかぬ愛純(乃木蛍)という少女と出会う。ちぐはぐなやり取りの末、愛純と連絡先の交換をした文明は、その日から苦渋に満ちた甘美な世界へとのめり込んで行くことになる。一方高橋は、文明が最近別れた愛人の元子(並木塔子)と密かに逢瀬を重ねていたのだが…。
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いつか 裏切りは雌の顔

風俗嬢上がりのいつか(小倉由菜)は、バンドマンの広夢に自分の夢を重ねていたが、それが断たれた彼女は空っぽで、何もする気になれずにいた。そんな彼女を心配したスナックを営む真一と佐知子(並木塔子)は、いつかを暖かく迎い入れ店で働かせることにした。元教師の佐和子は、今までまともに勉強に取り組んだ事のなかったいつかに教鞭をとり、やがて二人の信頼関係は強くなって行くのだが、やがて真一との禁断の恋が芽生えてしまい…。